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2011年10月26日

昔話、神話、伝説

人間が言葉を得たときから、神話が生まれ、人々が語り合った話は
昔話や伝説として伝えられたのではないか。

同一の話しが、少しずつ変形して
語られることによって分けられている。

gift&mail6昔話

“むかしむかしあるところに…”
時代、場所が特定されていない。
登場人物も時には名前もわからない。
「桃太郎」をみても史的事実とは異なる。
民衆の中で語り伝えられて生きてきたもので
深層心理を考えるにも重要な意味を持っている。
人間の生きる根源的なものを知る手段にもなっている。


gift&mail6神話

原古の時代について語られる
古代人特有の宮廷官人の迸録された素材は、
天皇を始め、豪族の始祖伝承、民間の歌謡、口承説話など
「生まれたもの」であって「作られたもの」ではない。
厂史と神話を弁証法的に止揚するものであるかもしれない。

※弁証法=弁論によって証明、概念によって証明する。
フーガのように繰り返しながら変化しつつ進行する。
※止揚=相対する二つの概念を高いところで調和統一させるもの。


<例>
西洋の昔話は → ハッピーエンドが多い
日本の昔話は → ネガティブな話が多い
(↑カチカチ山、猿蟹合戦、落窪物語 etc.)

日本の残酷さは → 心の深い層に生ずる真実を語っている
<現代では子供を喰いものにしている親が多い>
昔話は長い年月を経て出来あがっているもので、
極めて普遍性が高く、心の深みと響きあう性質を持っている。
心の深いところから来る話が口承で残って今に生きている。
それぞれの人がどう読んだかが大事なことであり、
長い間に大事なものが意味あるものとして
現代にまで繋がっている。
モラリッシュ ファンダジーになって、
よかった、おもしろかったというのが一番いいことだと思っている。


竹取物語=かぐや姫
見るなの禁の物語。「夕鶴」などは典型的な物語である。


<参考文献>
「物語を生きる」「昔話の深層」「神話と日本人の心」
「大人への児童文化の招待」〈上〉 → 河合 隼雄 著
「祭りの現象学」 → 薗田 稔 著


思い出の絵本展実行委員
田舎のおじいちゃん



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