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2011年09月26日
思い出の絵本展2011★開催情報!!
今年で5回目を迎える「思い出の絵本展」
。
今回のテーマは“語りつぎたい日本の昔話”です。
絵本作家「長谷川 義史」さんのライブや、
人形劇や朗読、コンサート、おはなし会、むかし話に関する楽しい展示など、
様々な催しが盛り沢山
是非みなさんで遊びに来てください
思い出の絵本展 2011
〜語りつぎたい日本の昔話〜
2011年11月2日(水)〜6日(日)までの5日間
時間:午前9時〜午後8時 ※最終日は午後5時まで
場所:飛騨市図書館 (飛騨市古川町本町2-22)
内容:昔話の不思議(見て・読んで)
「ももたろう」「かちかちやま」「さるとかに」「したきりすずめ」など
日替わりスペシャル(朗読・おはなし・紙芝居・人形劇・コンサート他)
●主催:思い出の絵本展実行委員会
●後援:飛騨市/飛騨市教育委員会/飛騨市文化協会
●飛越交流事業

今回のテーマは“語りつぎたい日本の昔話”です。
絵本作家「長谷川 義史」さんのライブや、
人形劇や朗読、コンサート、おはなし会、むかし話に関する楽しい展示など、
様々な催しが盛り沢山

是非みなさんで遊びに来てください

思い出の絵本展 2011
〜語りつぎたい日本の昔話〜
2011年11月2日(水)〜6日(日)までの5日間
時間:午前9時〜午後8時 ※最終日は午後5時まで
場所:飛騨市図書館 (飛騨市古川町本町2-22)
内容:昔話の不思議(見て・読んで)
「ももたろう」「かちかちやま」「さるとかに」「したきりすずめ」など
日替わりスペシャル(朗読・おはなし・紙芝居・人形劇・コンサート他)
●主催:思い出の絵本展実行委員会
●後援:飛騨市/飛騨市教育委員会/飛騨市文化協会
●飛越交流事業
2011年09月24日
かちかち山
かちかち山の残酷な所はたぬきがおばあさんを汁にしてしまったところだと思いますが如何でしょうか。
たぬきがうさぎきにやられるところは、出発点でどちらが悪かったのかを考えてみると仕方がないと思いますが。裁判となると話は別のところに発展する要素持ってくるような気がします。
たぬきがうさぎきにやられるところは、出発点でどちらが悪かったのかを考えてみると仕方がないと思いますが。裁判となると話は別のところに発展する要素持ってくるような気がします。
2011年09月17日
「かちかち山」は残酷か?パート2
今回は、昔話の研究家の小沢俊夫氏の解釈をお伝えしたいと思います。小沢さんは、1988年に絵本「かちかちやま」を再話され・赤羽末吉 画・福音館書店より出版されています。
『かちかち山』の解釈を『日本の昔話1 はなさかじい」1995年福音館のあとがきより
☆「このエピソードは、自然に囲まれて暮らしていた人間が同じ自然の中に生きている動物と、まず土地の支配権争いをし、そのうえ、食うか食われるかの、自分の存在をかけた戦いをしている物語なのです。人間は自分の生命を維持するためには、他の生物の生命をもらわなければなりません。ところが人間も動物の一種なので、他の動物に生命を奪われることだってありうるわけです。「かちかち山」はそういう厳しい生活の中で生まれた、シリアスな物語なのです。生命はどうやってなりたっているか、という根本問題を語っているといえます。
Mさんからいただいた資料・小沢氏の『昔話の世界』より
☆ [前半部にあたる「たぬきの婆汁」の話は残酷すぎるとしてカットされることが多いのですが、私の考えでは、これも日本の昔話の基本的構造を持っている重要な部分なのです。・・・こういう文明化された世の中だからこそ、生命をめぐる真相を単純なストーリーにして聞かせる昔話が重要なのだと思います。]途中省略
[昔話は、状況の描写をせずに、早いテンポでゴールに向けて話の筋を進めていきます。そのゴールとは、ほとんどの場合
主人公の幸せ、主人公の安全なのです。「カチカチ山」の場合は、主人公の安全といえるでしょう。なぜなら、もしたぬきがまだ生きていたら、いつかまた山の畑に現れて、爺のの仕事のじゃまをするかもしれないのですから。]と結んであります。ー昔話の中で、残酷といわれている事が、人間が生きていくうえでの大切な知恵であり、生き抜いていく力を教えてくれている・・・だとするとタヌキは婆に怪我をさせただけで、
のちに改心して爺と婆に謝ってめでたしめでたしという、生ぬるいストーリーでは、生きていく厳しさも、自分の力の及ばない自然の厳しさも伝えた事にはならないのですね。
次回は心理学者の河合隼雄氏の解釈をご一緒に!
思い出絵本展実行委 あっこたん
『かちかち山』の解釈を『日本の昔話1 はなさかじい」1995年福音館のあとがきより
☆「このエピソードは、自然に囲まれて暮らしていた人間が同じ自然の中に生きている動物と、まず土地の支配権争いをし、そのうえ、食うか食われるかの、自分の存在をかけた戦いをしている物語なのです。人間は自分の生命を維持するためには、他の生物の生命をもらわなければなりません。ところが人間も動物の一種なので、他の動物に生命を奪われることだってありうるわけです。「かちかち山」はそういう厳しい生活の中で生まれた、シリアスな物語なのです。生命はどうやってなりたっているか、という根本問題を語っているといえます。
Mさんからいただいた資料・小沢氏の『昔話の世界』より
☆ [前半部にあたる「たぬきの婆汁」の話は残酷すぎるとしてカットされることが多いのですが、私の考えでは、これも日本の昔話の基本的構造を持っている重要な部分なのです。・・・こういう文明化された世の中だからこそ、生命をめぐる真相を単純なストーリーにして聞かせる昔話が重要なのだと思います。]途中省略
[昔話は、状況の描写をせずに、早いテンポでゴールに向けて話の筋を進めていきます。そのゴールとは、ほとんどの場合
主人公の幸せ、主人公の安全なのです。「カチカチ山」の場合は、主人公の安全といえるでしょう。なぜなら、もしたぬきがまだ生きていたら、いつかまた山の畑に現れて、爺のの仕事のじゃまをするかもしれないのですから。]と結んであります。ー昔話の中で、残酷といわれている事が、人間が生きていくうえでの大切な知恵であり、生き抜いていく力を教えてくれている・・・だとするとタヌキは婆に怪我をさせただけで、
のちに改心して爺と婆に謝ってめでたしめでたしという、生ぬるいストーリーでは、生きていく厳しさも、自分の力の及ばない自然の厳しさも伝えた事にはならないのですね。
次回は心理学者の河合隼雄氏の解釈をご一緒に!
思い出絵本展実行委 あっこたん
2011年09月16日
「かちかち山」は残酷か?
前回いろんな立場の人が、それぞれの立場で、「かちかち山」を解釈しているとお伝えしました。今回は文学の方面から二作について。
☆ 武者小路実篤・作 岸田劉生・画「カチカチ山」1917年(大正六年)出版 ほるぷ出版 名著復刻 日本児童文学館 ⑧ こちらは、私たちおなじみのかちかち山のお話。
面白いのは、
☆ 太宰治「お伽草紙」の中の「カチカチ山」三心堂出版社1998・12
内容を一部抜粋
● タヌキは確かに悪い、婆汁なんてのはひどい。縁の下に婆さんの骨が散らばっていたなんて・・・しかしそれなら何故、あだ討ちといって颯爽と一撃のもとに倒さなかったのか?背中を焼かれ、焼かれた箇所に唐辛子を塗られ、挙句の果てに泥舟に乗せられて殺される・・・武士道にあるまじきやり方。男らしくない。そうだ、ウサギのやり方が男らしくないのは当然だ。タヌキにこんなひどい仕打ちをするウサギは、男じゃない。このウサギは十六歳の処女だ。いまだ何も色気はないが、しかし、美人だ。そうして、人間のうちで最も残酷なのは、えてして、このたちの女性である。云々
なんとも文学者らしい解釈で、読んでいて笑いがこみ上げてしまいました。ここは是非みなさま原文でお楽しみいただきたいと思います。
太宰の残酷であるの意味は、タヌキは確かに悪い。しかしタヌキへの報復は、もっと正義の味方らしく、正々堂々と一騎打ちでなされるべき・・・こんなやり方は男ではない、女だ・・・おおっあんまり書くと女性陣から攻撃の手が挙がりそう
(笑)
次回は、昔話の研究家の小沢俊夫氏の解釈をご一緒に楽しみたいと思います。
追記太宰治の「カチカチ山」は、生誕100周年記念としてオカダ ミカの絵でパブリック・ブレインより出版されています。2009年2月21日 第一刷初版 絵本展実行委 あっこたん
☆ 武者小路実篤・作 岸田劉生・画「カチカチ山」1917年(大正六年)出版 ほるぷ出版 名著復刻 日本児童文学館 ⑧ こちらは、私たちおなじみのかちかち山のお話。
面白いのは、
☆ 太宰治「お伽草紙」の中の「カチカチ山」三心堂出版社1998・12
内容を一部抜粋
● タヌキは確かに悪い、婆汁なんてのはひどい。縁の下に婆さんの骨が散らばっていたなんて・・・しかしそれなら何故、あだ討ちといって颯爽と一撃のもとに倒さなかったのか?背中を焼かれ、焼かれた箇所に唐辛子を塗られ、挙句の果てに泥舟に乗せられて殺される・・・武士道にあるまじきやり方。男らしくない。そうだ、ウサギのやり方が男らしくないのは当然だ。タヌキにこんなひどい仕打ちをするウサギは、男じゃない。このウサギは十六歳の処女だ。いまだ何も色気はないが、しかし、美人だ。そうして、人間のうちで最も残酷なのは、えてして、このたちの女性である。云々
なんとも文学者らしい解釈で、読んでいて笑いがこみ上げてしまいました。ここは是非みなさま原文でお楽しみいただきたいと思います。
太宰の残酷であるの意味は、タヌキは確かに悪い。しかしタヌキへの報復は、もっと正義の味方らしく、正々堂々と一騎打ちでなされるべき・・・こんなやり方は男ではない、女だ・・・おおっあんまり書くと女性陣から攻撃の手が挙がりそう
(笑)
次回は、昔話の研究家の小沢俊夫氏の解釈をご一緒に楽しみたいと思います。
追記太宰治の「カチカチ山」は、生誕100周年記念としてオカダ ミカの絵でパブリック・ブレインより出版されています。2009年2月21日 第一刷初版 絵本展実行委 あっこたん
2011年09月11日
「かちかち山」 たぬきが悪い? うさぎが悪い?
8月始めの実行委員会に、Mさんが持ってきて下さった「かちかち山」山下明生 文・小山友子 絵・あかね書房 2010・10発行木版画のやわらかい色使いで分かりやすく親しみの持てる絵で、たぬきは悪役づらではありません。
驚いたのは、山下さんのあとがきです。
そのタイトルは たぬきが悪い? うさぎが悪い?
内容は●昔話は不思議 ●「かちかち山」は残酷昔話の代表
最後に●裁判員制度ができた当初、香川県の小学校で、被告をうさぎとして、たぬきをいじめ殺したのは正当かどうか、という模擬裁判がひらかれ、小学六年の裁判員諸君は「うさぎに禁固9年の実刑」を下したそうです。さて、あなたの裁定は?
と問いかけで締めくくってありました。
私にとって、うさぎが悪いの判決には、えっどうして?
それに、昔話を裁判にかけるの?などどう考えても納得がいかず、しばらくは会う人ごとに、どう思う?と聞きまくっていました。どうにも釈然としないので、色々資料を集めかけたら・・・なんと次々にいろんな立場の人の考え方や資料が出てきて、楽しい!面白い!とのめりこんでしまいました。
香川県の小学校の模擬裁判に関しては、一般に伝えられている「かちかち山」のお話とはかけ離れた、たぬきに都合のいい話へと変えて伝えたそうです。模擬裁判の目的がどうあれ
昔話の内容を変え、こういう裁判を行った事自体が私には不可解でした。でも、そのおかげで、昔話とはなにか?
昔の人は何を思って昔話を語ったのか?を考えるきっかけになったのは幸いでした。この本を教えてくださったMさんの
真意はそこにあったのかな
次回は「かちかち山」は残酷か?という題で考えてみたいと思います。絵本展実行委 あっこたん
驚いたのは、山下さんのあとがきです。
そのタイトルは たぬきが悪い? うさぎが悪い?
内容は●昔話は不思議 ●「かちかち山」は残酷昔話の代表
最後に●裁判員制度ができた当初、香川県の小学校で、被告をうさぎとして、たぬきをいじめ殺したのは正当かどうか、という模擬裁判がひらかれ、小学六年の裁判員諸君は「うさぎに禁固9年の実刑」を下したそうです。さて、あなたの裁定は?
と問いかけで締めくくってありました。
私にとって、うさぎが悪いの判決には、えっどうして?

香川県の小学校の模擬裁判に関しては、一般に伝えられている「かちかち山」のお話とはかけ離れた、たぬきに都合のいい話へと変えて伝えたそうです。模擬裁判の目的がどうあれ
昔話の内容を変え、こういう裁判を行った事自体が私には不可解でした。でも、そのおかげで、昔話とはなにか?
昔の人は何を思って昔話を語ったのか?を考えるきっかけになったのは幸いでした。この本を教えてくださったMさんの
真意はそこにあったのかな
